3ヶ月経って
来たばかりのとき、日中の気温は45度を上回り、外に10分もいられなかったことが思い出される。
今はすっかり涼しくなり、夜には肌寒ささえ感じられる。
「この国には冬なんてないと思ってたから、冬のものなんてひとつも持ってこなかったよ」
なんて、友達と話して笑い合っている。
ひとつ季節が変わるほどの期間をここで過ごして、今一体何を感じているかというと、それは「漠然な不安」その1点に限られる。
ここにきて、わたしは本当に語学に対して最善を尽くせているんだろうか?そんなことを自問自答してみると、その回答はノーだ。全然うまくやっていない。
もちろん日本にいるときよりはアラビア語も英語も話せるようになったし、特にリスニングに関しては格段によくなったと思う。でもそれはどんな人間がここに来てもそうなるだろうな…という程度のもので、自分がここに来る前に志した目標には程遠い。
「漠然とした不安」なんて大層な言葉を先に使ったけど、そんな偉いものではなくて、それはただの、自分の怠惰な姿勢から来る怒りなんだと思う。
なんて自分勝手な感情なんだろう。
思えば、私が最後に何かを思い通りに成し遂げたことはいつだっただろう。ふと思い返しても全く見当たらないほどずっと前のことになる。もしくは1度もないのかもしれない。
今まで私が成し遂げたことといえば、「誰でもできるけど、誰もしようと思わないこと」や「結果の響きたけ大きいこと」など、その目標やテーマに強く、紳士に向き合わなくてもすぐにできてしまうことばかりだった。
この国で浮き彫りになったものは、何がを達成したことなんかではなく、「人とのコミュニケーションが苦手なこと」や「怠惰な性格」や「見栄っ張りなこと」など、自分に同情してきた結果ばかりだった。
どうにか取り返しがつかなくなる前に、自分を律して生きていきたい。もう後悔はしたくないな。
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